コパ・アメリカでは、ヨーロッパの感覚では思いもよらないことが起こる。ヨーロッパの常識が南米では非常識になることがある。コパ・アメリカを見ているとフットボールの常識とは何かと考えさせられる。組織や戦術よりも個の技が優先される。技とは当たり前だが、ボールを扱う技が挙げられる。だが、それだけでは足りない。魅せる技、これもあるが、まだ足りない。演じる技、騙す技、嵌める技、特にこの3つは、ヨーロッパに慣れてしまった感覚では理解を超えたものだ。南米には、恥ずかしいとかセコいとかズルいという感覚は存在しないようだ。ヨーロッパから帰省した選手は、メッシをはじめにしてベスト力が出せない。ピークの50%位だろうか?ヨーロッパに慣れてしまった選手には、力半分が目一杯かもしれない。
南米のフットボールは、ボールが有ろうが無かろうが、目の前の相手に負けない。そんな強さが南米にはある。ヨーロッパが美しさを極めるフットボールだとすると南米は争いのフットボールだ。
足技、脚技、頭技、手技、腕技、肩技、背技、腹技、腰技、尻技、なんでも有。口技、眼技なんてのもありそうだ。相手の技を殺し、自分の技を出し切る。そんなチームが勝ち進む。
コパ・アメリカはベスト4が出揃った。開催国チリは順当。アルゼンチンも順当。ペルー?予選リーグでコロンビアを蹴落とした結果?パラグアイ?強い。前回大会も引き分け、PK勝ちでファイナルに進んだ。今回もブラジルにPK勝ちでS・ファイナル進出。
チリVSペルー、アルゼンチンVSパラグアイ。本命が勝てないコパ・アメリカ。パラグアイが不気味だ。ジンクスを一つ。アルゼンチンは、チリ開催のコパ・アメリカで負けた事は無い。アルゼンチンは、大会初戦で引き分けると優勝できない。ジンクスどおりに行くとパラグアイ戦は引き分けPK負け?ペレもマラドーナも獲ったことがないコパ・アメリカはメッシも獲れないことになる。さてどうなるか。