ポゼッションサッカー(フットボールと書かず日本的に「サッカー」と書きます)は、サッカー戦術として近年、日本中のチーム(代表チーム含め)が目指そうと?しているサッカーのスタイルです。スペイン代表やバルセロナが有名にしたサッカースタイルでボールを支配(保持)してゲームを支配していく戦術です。リアクションサッカーは、守備を固めてカウンター攻撃により点を取るポゼッションサッカーと対極にあるとされるサッカースタイルです。ポゼッションサッカーは「美しいサッカー」、リアクションサッカーは「醜いサッカー」と言われ、ポゼッションサッカー信奉者は、リアクションサッカーを「アンチサッカー」と言います。
ポゼッションサッカーの源流は、70年代アヤックスやオランダ代表の「トータルフットボール」にあります。トータルフットボールは、現代サッカーの原型となっている「プレッシング」「スペースとローテーション」「ポゼッション」を基本構造とするサッカースタイルです。ポゼッションサッカーはスペインやバルセロナのスタイルですが、発祥はオランダにあり、ヨハンクライフにより世に出されたサッカースタイルです。クライフの言う「ポールを保持していれば点を取られない」「ボールはどんなに動かしても疲れない」が根底にあります。ボールを保持するには、それなりのスキル、「見える」「止める」「かわす」「蹴る」が正しく出来ることが重要です。ポゼッションサッカーは、能力的に優位なチームが採用、実現できるもので、一般的には格上、強者側の戦術となります。リアクションサッカーは、相手にボールを持たせ、ボール奪取したら速攻で得点、相手を仕留めるスタイルなので極端に言えば、フィールドプレーヤー8人で自陣(ペナルティエリヤ内及びその前付近)を守り、2人で攻撃するような型です。弱者の戦法、格下の戦術とされているので見ていて楽しくはないですが、リアリズムと言われ日本の高校サッカーでは、良く見ます。リアクションサッカー同士の戦いはとても退屈なロングボールの蹴り合いになることが多く、攻めの2人に創造性や意外性がないとアンチサッカーと言われてもしょうがないスタイルです。
ポゼッションとリアクションはどちらが強いか。究極はどちらも強い。はまればどちらも強い。どちらが好きかは、見る人の好みです。最近のチームでは、ポゼッションの代表は、バルセロナとバイエルン。共にクライフイズム継承者グアルディオラの造ったチームです。リアクション(カウンター型)の代表は、レアルマドリとアトレティコマドリ。レアルもアトレティコも強力な攻撃陣がいます。しかも守備が堅い。レアルはバルサやバイエルン以外とやるときはポゼッションスタイルをとることもあります。今年のチャンピオンリーグの決勝は、レアルとアトレティコが戦います。今年はリアクション型のチームに分があった結果です。2014年ワールドカップはどうなるか?どのチームが、ポゼッション型、リアクション型か観て、感じてください。それ以外のスタイルを見つけましょう。ポゼッション型/リアクション型の分類ではありませんが、ワールドカップで攻撃型のチームが優勝したのは、1970年のセレソンでそれ以降は攻撃型のチームは優勝していません。前回のスペインは攻撃型のように見えましたが、破壊力は?でした。ポゼッションではありました。サッカーのスタイルは言葉で表現しきれないものもたくさんあります。サッカー大国には必ずスタイルがあります。日本のスタイルは?流行のスタイルはやってみたいが完成したと思ったときに流行遅れになってたら厳しいね。イタリヤは、リアクションサッカー大国だけどポゼッションサッカーをやる気になれば出来るところに強さとすごさがあります。ポゼッションもリアクションも使い分けできることが最強と思います。どちらも出来るようにしたいですね。
最後に蛇足です。戦術はマラドーナ!こういわれる選手を見たいですね。
ボール保持 一人でキープ90分 終わってみたら 引き分けでした おそまつ!