サッカーの戦術におけるシステムとフォーメーションは混同して使われます。定義を調べるとシステムとは戦術を仕組み化、体系化したもので、そのシステムを実行するための基本的な選手の並びポジションを示したものがフォーメーションです。わかったようで分からないですね。サッカーはシンプルに考えるほうがいいのでこれは他の人に任せたいと思います。システムとフォーメーションの違いは話半分聞けばいいですね。
フォーメーションはずっと「4-3-3」や「4-4-2」「3-5-2」のように3列表記でした。最近では、「4-2-3-1」や「4-3-2-1」「3-4-1-2」のように4列表記が主流になりました。3列表記だと数字がそのままDF(昔はBK:バック)-MF(昔はHB:ハーフ)-FWの並びだったので選手のポジションを見るには便利でした。4列表記は、DF-DFMF-OFMF-FWが基本ですが、DF-MF-FW-FWやDF-DFMF-OFMF-OFMF(ゼロトップと呼ばれるもの)と複雑になったため分かりにくくなりました。そこで3列表記を4列表記してみます。(数字が続く)
[4-3-3]
① 4-1-2-3
② 4-1-4-1 ※4-5-1
③ 4-2-1-3 ※4-2-4
④ 4-2-3-1 ※4-5-1 4-4-2 4-2-4
⑤ 4-3-1-2 ※4-4-2
⑥ 4-3-2-1 ※4-5-1
⑦ 1-3-3-3
[4-4-2]
① 4-1-3-2
② 4-2-2-2 ※4-2-4
③ 4-3-1-2 ※4-3-3
④ 4-4-1-1 ※4-5-1
⑤ 4-2-3-1 ※4-5-1 4-3-3 4-2-4
⑥ 1-3-4-2 ※4-4-2
[3-5-2]
① 3-2-3-2 ※5-3-2
② 3-1-4-2 ※4-4-2
③ 3-4-1-2 ※3-4-3
④ 3-3-2-2
⑤ 3-5-1-1 ※3-6-1
⑥ 3-2-4-1 ※3-6-1
[3-4-3]
① 3-3-3-1 ※3-6-1 3-3-4
② 3-3-1-3 ※3-3-4
③ 3-1-3-3 ※4-3-3
④ 3-2-2-3 ※5-2-3
⑤ 3-4-1-2 ※3-5-2
⑥ 3-4-2-1 ※3-6-1
[5-3-2]
① 1-4-3-2
② 2-3-3-2
③ 3-2-3-2 ※3-5-2
④ 5-3-1-1
[2-3-5]
① 2-3-2-3 ※5-2-3
② 2-3-4-1 ※5-4-1
3列表記と4列表記は繋がっているようで解釈によっては違うものになります。すでにシンプルでなくなったのでやめときましょう。
戦術を考えるとき、監督は理想のスタイルを意識しながら選手の個性・特徴を考え、対戦相手に合わせて作戦を決めフォオーメーションを決めます。その戦術とフォーメーションはトレーニングに裏付けられた理解と実践が必要になります。理想を求めてトレーニングしなかったら希望的作戦ばかりになります。技術と理解が繋がったものがいいですね。伝統のスタイルとか勝負に徹するような戦術がありますが、フォーメーションが分かると監督の考えもシステムも見えてきます。但し、フォーメーションは維持するものではなく、どう壊すかのものです。相手陣内での並びと自陣での並びの違いが見えたりすると面白いです。また、二人目三人目の動きが入ったダイレクトプレー時には当然フォーメーションは二の次で関係なくなります。フォーメーションは知っていることは大事ですがフォーメーションが見えすぎるとサッカーはつまらなくなります。これは真実です。