ドイツ 1-0 アルゼンチン
サッカーの神様はドイツを選びました。2002年以降ずっとベスト4以上に進んだチームの完成度はズバ抜けていて選ばずにはいられなかったようです。
神様は、今回もメッシを選びませんでした。メッシがフリーで打ったシュートや味方の決定的な場面というチャンス(かなりラッキーなのできっと神様がくれたものか)をメッシもアルゼンチンも生かせませんでした。Qファイナル頃から自陣に戻って守備をするメッシをよく見ました。まさに「滅私奉公(ダジャレ)」でした。それは神様が見たいメッシではないのです。自陣に引いたメッシは普通の選手です。バロンドールを4回取れる選手ではありません。メッシはいい人だからやるんですね。マラドーナは絶対にやりません。マラドーナとメッシを比べるのはおかしいですが、でもそこがメッシのいいところかもしれません。だから今回もメッシがMVPになったと思います。マラドーナだったら???皆メッシが好きなんです。神様もメッシが好きなんです、本当は。
アルゼンチンは、アルゼンチンらしく強かったですね。もう少しでした。アルゼンチンの選手は、マスチェラーノやデロッシ、ペレス、ビリア、ロホ、みんなとても巧いですね。プレスのなかでボールをとられない。ドイツのゲルゼンアタック(ゲーゲンプレス)を掻い潜っていましたね。ブラジルの選手よりはるかに巧い。足技、ボール扱いについては、当たり前のことですが、南米の選手でした。それでもドイツには勝てなかった。アルゼンチンらしく1対1で絶対負けない守備をして、フィニッシュをさせない(フィニッシュはGK正面か枠外にずらす)サッカーをしました。最高レベルで自分たちのサッカーをしたのに勝てなかった。原因については、いろいろな角度から分析されて、専門家的な人があれこれ言うだろうから専門的なことには触れずにおきます。原因は一つ、サッカーの神様がドイツを選んだからです。南米の聖地マラカナンで。これだけです。ヨーロッパ化した南米の国々は、南米の空気を味方につけていたように見えましたが、ドイツにだけは勝てなかったのです。
スペインが敗退し、ポゼッションサッカー、パスサッカーに終わりのときが来た。と騒がれました。ブラジルを筆頭にリアクションサッカーが戦術の主流になったワールドカップでした。パスサッカーは、元祖オランダもやめてしまった。イタリアがパスサッカーを進めたが完成に至らず。スペインは、組織疲労を起したポゼッションサッカーでした。でもドイツがいました。初めのうちはスペインのコピーと思いましたが、ドイツらしさを十分にミックスしていました。70年代にオランダで始まったポゼッションサッカーはスペインで花を開き、そして、今、ドイツで実りを迎えました。
サッカーの神様は、リアクションサッカーの嵐の中でもポゼッションサッカーを見たかった、勝たせたかったのです。正義のレオになれなかったメッシではなかったのです。美しいサッカーを見たいためにハメス・ロドリゲスをブレークさせました。美しくないブラジル代表に厳しい現実を見せました。ドイツはスペインほどの美しさはないけれど美しくない順に消していったら残ったのです。消去法です。
それにしてもドイツは強かったです。アフリカのチームは少し苦手ですが。最大の苦手、天敵イタリアがいなかったのは運もありました。ずば抜けてはいない、部分的には1位ではないが、平均以上で総合点では圧倒的だったと思います。ドイツの国柄かもしれない。ロイスが怪我で参加してないのが残念でした。ロイスは、ロッペンくらいの輝きを持つ選手だから、見たかったですね。
今回のワールドカップはGKが目立ちました。Qファイナル(決勝Tもそうですが)以上の国は、全て超のつく優秀なGKでした。このキーパーがいたからここまで来た、みたいな評価だと思います。でもGKが目立つのは守備陣としてはあまりうれしくないことですね。今回は、守備的なチームが多く、得点は多くはいったが、守り合いや守備合戦が多かったGKも目立ちました。かつてのスペインのように攻められなかったら目立ちようがない。PK戦、延長戦でのファインセーブなど今回は、よく話題に上りました。今年のバロンドールは50年ぶりにGKだったりして?最近ではGKの個別賞があったかな?ヤシン賞?チャンピオンズリーグのノイアーと今回のノイアーは別人のようだ。どっちが本物だ?今回が本物ならバロンドール級だ。
ワールドカップ2014が終わりました。色々ありましたが、なかなか面白い大会でした。次回(時期未定)はワールドカップ総括号です。ジンクスどうなった&私が選ぶMVP&ベストイレブン等々です。