ヨーロッパの国内リーグが終了した。(チャンピオンズリーグファイナルは残っているが)
5つのリーグを見ると予想どおりの結果とビッグサプライズのあったシーズンだった。
セリエはスタートで躓いたユベントスが終わってみれば5連覇を達成。ピルロとビダルの不在はイタリア国内での競争力を下げる事にならなかった。ユベントスは弱くなったが他のチームはもっと弱かった。セリエの聚落ぶりが顕著になった証だ。
ブンデスリーガは、バイエルンが4連覇を達成。ペップの在任期間は全てリーグ制覇という偉業と言えるが、1強他弱のブンデスリーガにあっては、偉業も霞んで見える。ポカールとの国内二冠を達成しても当然だろうくらいにしか思えない。
リーグアンは、マネタリーフットボールのサンジェルマンが連覇。何連覇したのか覚えていない。CLの戦い、取分けマドリー戦の体たらくが国内タイトルの格を下げてしまった。お金の張り合いならば負けないかもしれないが、フットボールが付くとまだ駄目な様だ。
リーガエスパニョーラは最終盤にドラマが起きる様な流れもあったが終わってみればバルサが連覇達成。3月途中で2位と勝ち点差が2桁以上になったら興味は半減する。やってる方も気が緩むのが普通だろう。アトレティコとマドリーが勝ち続け、勝ち点を積み上げたので優勝は最終戦迄決まらなかった。興行的な面では成功したシーズンと言える。商売上手な人、フットボールビジネスマンの多いリーグだからだろう。
最後は、フットボールの母国。富豪チーム、四強プラスワンがほぼ独占して来たタイトルは、残留争いや二部の優勝争いばかりしてきたチームが奪った。見方によっては革命と言っても良いはずだ。設立から132年、凡そ5世代かけてトップリーグタイトルを獲得したレスター。132年間見続けた夢が現実になった瞬間は歓喜という表現が軽く見えるほどの喜びであろう。
シーズンが終了してリーグチャンピオンと国内カップ戦のチャンピオンが決まったが、今週末にレギュラーシーズン最後のチャンピオンズリーグファイナルが開催される。今年はコパアメリカとユーロが開催される。代表の戦いというリアリスティックなフットボールがシーズンの蛇足となるだろう。代表戦はフットボールの美しきを期待できないが、個の能力と勝ち負けという現実的な結果追求競争が見られる。これもまたフットボールだ。
フットボールは続いていく。132年かかった歓喜も過去のものになった。次の16-17シーズンに向けフットボールの旅は続く。