EUROの予選が終わった。ワールドカップが終わって直ぐに始まったEURO予選は、スペイン、ドイツ、ポルトガルそしてオランダといった強豪国がスタートで躓き、EUROならではの波乱があるかと思った。だが、予選が終わってみるとスペイン、ドイツ、ポルトガルは1位で予選を通過した。ところがオランダは、予選敗退が決まってしまった。ワールドカップは3位だった。ファンハールの力?でスペインを木っ端微塵にする勝利をスタートに準決勝のアルゼンチン戦まで快進撃を続け、PK負けはしたものの3位決定戦でブラジルを破り無敗(アルゼンチン戦は記録上引分け)でワールドカップを終えていた。
オランダはファンハールによって伝統的な攻撃サッカーを捨ててしまった。そして結果が出てしまった。でもヒディングは伝統のスタイルに戻そうとした。結果は惨憺たるものになってしまった。今のオランダには、伝統のスタイルをやる力が無かった。技術に裏付けられた戦術の奥行きを失ってしまった。初めはイタリアのように罰を受けていると思っていたが、罰ではなかった。技術が、アイデアが、力が無かった。だからこんな結果になった。かつてオランダは育成の最先端を走っていた。今はどうだろう。スペインにも、ドイツにも、フランスにも遅れをとった。ベルギーよりも遅れてしまった。だから今のオランダがある。現代サッカーの原型を造り、南米の技術をも凌駕したオランダサッカー、クロックワークオレンジは過去のものとなってしまった。