2015年のFIFA世界最優秀選手「Ballon d'or」にメッシが選ばれた。5回目の受賞は、自身の持つ最多記録を更新したようだ。
今年のBallon d'orは、メッシが選ばれなければ事件だっただろうが、去年も書いたようにBallon d'orという個人タイトルは、その年のMVPを決めるもので世界最高選手を決めるものではない。
バルサは、史上初めて2度目の「3冠」タイトルを獲った。メッシ、スアレス、ネイマールというスペシャルラインアップのフォワードを揃えた攻撃陣は年間120ゴールというおまけ付きでヨーロッパを席巻した。(クラブワールドカップという名ばかりの世界タイトルも獲った)そんなチームのスペシャル1であるメッシがBallon d'orを獲らなかったら、このタイトルに意味がなくなってしまう。
ロナウドも個人記録的には決して悪くないシーズンだったが、チームは無冠だ。ネイマールも素晴らしいシーズンを送ったがメッシを超える影響力はなかった。メッシの受賞は当然の結果だろう。
2013年の疑惑がなければメッシは6回目の受賞だっただろう。だが、メッシはかつての史上最高レベルに戻ったかというと疑問符が付く。2015年のメッシはその年の世界最高ではあったが、史上最高レベルではない。メッシ自身の最高レベルを超えてはいないからだ。28歳というキャリアのピークとなる年齢を迎えたメッシが自身の最高レベルを更新する時が来るのか観ていきたい。
ペレ、マラドーナ、ステファノ、そしてクライフといったレジェンドたちとの比較しかなくなったメッシが、史上最高の現役のレジェンドとなる日を見逃さないように。