かつて背番号はポジション番号だった。フォーメーションに基づいて背番号が決められていた。フォーメーションは2‐3‐5がベースとなって背番号が決められていた時代。フルバックは、2番と3番。ハーフバックは4番、5番、6番。フォワードは、右から7番、8番、9番、10番、11番。懐かしい響きのポジション呼称となって、今のフォーメーションとはかなり違うが現代でもこの名残が背番号に残っている。特に右のサイドDFの2番。センターFWの9番は今も昔も同じ位置の番号だ。左のサイドDFは、3番をつける場合とセレソンのように6番をつける場合、更にオランダのように5番をつける場合がある。左のサイドDFが3番をつける場合は、センターDFは4番と5番をつける。セレソンは、センターDFが3番と4番。オランダは、DFラインが右から2番、3番、4番、5番となる。少し安易か。中盤はセレソンが6番をDFで使ったため、デフェンシブMFは5番をつけるが、その他は通常6番をつける。オフェンシブMFは8番、10番をつける。FWは右から7番、9番、11番となる。フォーメーションが4‐3‐3となったのが分かるが、MFを4人にすると右サイドが7番になるのでこの場合の2トップは普通9番、11番となる。言葉で書くと混乱するがフォーメーション図を描いてみると分かりやすくなるので試してみるといい。
背番号は、その選手の代名詞になるのでとても重要な記号となる。今一番人気があるのは、メッシの10番か。C・ロナウドの7番も有名な番号だ。10番は昔から中心選手がつける番号で50年以上前にペレがつけたのがその始まりだ。10番の有名選手をあげるときりなく続く。リベラ、ネッツァー、ジーコ、プラティニ、マラドーナ、フランチェスコリ、バルデラマ、フリット、シーフォ、ハジ、バッジョ、ベルカンプ、ジダン、ロナウジーニョ、リケルメ、メッシと続く。エジルとハメス・ロドリゲスも入れるほうがいいかな。次に7番だが、最も有名なのはベッカムかな。古くはジャイルジーニョとジョージベストそしてカントナ、C・ロナウド、ラウールかな。10番に比べるとかなり少ないな。そして攻撃の中心となるセンターFWの9番は、ディ・ステファノ、ボビー・チャールトン、ファン・バステン、ロナウド、ファルカオ。これも10番に比べるとかなり少ない。11番はロマーリオが有名だがこれ以外は思い浮かばない。DFになると最も有名なのはベッケンバウアーの5番とバレージの6番、共にリベロだ。DFとなると有名な選手は他にもいるが、攻撃の選手に比べ知名度はかなり落ちるかな。
そして、ポジション番号から外れた背番号で最も有名なのは、14番。アヤックスの永久欠番だ。オランダの14番と言ってもいい。背番号14は、フットボーラーの夢の番号。10番よりも輝く番号、それが14番。誰の番号か言わずともわかるかな。