A・マドリ VS R・マドリ @カルデロン
4 - 0
アトレティコサイドから見ると圧勝、完勝。レアルサイドから見ると惨敗、完敗。これで今シーズンのダービーは、アトレティコの4勝2分となった。クラブワールドカップチャンピオンのレアルは、アトレティコが苦手になった。
今日は、アトレティコが完全にゲームを支配。シュート数17:4(枠内シュート数8:1)ゴールチャンス8:0、数字も圧倒的な差になった。これほどレアルが完敗するのは珍しい。S・ラモス、J・ロドリゲス、マルセロが不在と言っても主力は揃っていたので言い訳にしかならない。シメオネのチームは、完全にレアルとの戦い方をマスターしたように見えた。レアルの2つの戦法をシメオネは完全に封じ込めた。レアル最高かつ最強の戦法「高速カウンター」をさせないこと。カウンターが出来ないときにレアルがポゼッションに切り替えるとシメオネのチームは一気にハードプレスによってボールを奪いカウンターを仕掛ける。ドルトムントのゲーゲンプレッシングのように。
個々の局面でもレアルの選手は負け続けた。バロンドールは、ダッシュするスペースを消され、いつもの速いが硬いマタギフェイントも簡単に読まれてボールを奪われた。ファンフランとのマッチアップも完敗、レアルの左サイドはアトレティコに制圧された。右サイドのベイルは、バロンドールと同じようにダッシュするスペースを消され、シケーラとのマッチアップも負け越し。中央ベンゼマは、消える時間が多く最近の好調さが嘘のようになった。MFにおいては、アルダのボールキープとプレーメイクが機能し、イスコとクロースは守備に追われゲームを作ることは出来なかった。最終ラインは、S・ラモス、ぺぺ、マルセロの不在がもろに出てしまい、競り合いで負け、フィードミスは連発いいところ無く終わった。カシージャスも今日ほどゲームを支配され、シュートが飛んでくると並みのGKに見えるほど脆いと感じた。
今日のゲームを決めたのは、アトレティコの2点目、サウールのオーバーヘッドかな。まさに「ゴラッソ」これでゲームは決まった。グリースマンの3点目がダメ押し、マンジュキッチの4点目はおまけながらクロスを挙げたのがグリースマンと交替したエル・ニーニョ。完勝を圧勝に変えた締めくくりだった。交替選手が得点に絡むのはシメオネ采配の妙でもある。今日のアトレティコで気になったのは、コケとサウールの怪我。これからハードスケジュールになるので怪我は最大の敵になる。
マドリダービーはクラシコより内容のあるカードになった。金にもの言わせてつくったオールマイティなR・マドリと魂のシメオネイズム(チョリスモ)の戦いは、シメオネイズムが優位にある。CLでマドリダービーがあるとR・マドリのCL2連覇は赤信号点滅かもしれない。