ドイツ 1-0 フランス
ドイツの巧者振りがよく出たゲーム。スペインほど巧そうに見えないポゼッション、イタリアほどに硬そうに見えないディフェンスなのにゲームはしっかり勝つ。サッカーの要素はトップではないが、あらゆる面で平均点以上を出して勝ちきる力がゲルマンスタイル。スペインの贋物ポゼッションをやめて本来のドイツスタイルになってきたのでおしゃれなサッカーではないが強いサッカーです。苦手なイタリアはもういないので恐いのはブラジルだけです。フランスはチャンスがあったが、そのチャンスをドイツは予測の範囲でしっかり止めていたので惜しいように見えても力の差は歴然でした。ドイツらしく格下には強いという内容と結果でした。Qファイナルからが本当のワールドカップ。ここからどんなサッカーを出来るかが勝負の決め手、優勝への道になるでしょう。
ポゼッションスタイルが後退し、リアクションサッカーが主流となった今回のワールドカップ。サッカーの持っている芸術性や意外性は少なく、勝つためのスタイルを追求したリアリズムサッカーです。代表チームは確実に勝つための戦術が優先されます。リーグ戦の戦いではなくカップ戦の戦い方になります。その国らしい?(この定義が本当は難しい)サッカーを追求することは大事です。でも、その国らしいサッカーでワールドカップに勝ったのは、70年のブラジル、82年と06年のイタリア、86年のアルゼンチンだけですね。それ以外の優勝は、国のスタイルではなく、その時のスタイルというか、守備を優先してカウンター狙いのイタリア型リアクションサッカーです。今回のオランダは強そうに見えます。「トータルフットボール」「クロックワークオレンジ」などオランダサッカーを称える表現がありますが、今回は違うスタイルを基本にしています。スペインサッカーの原型であるオランダのパスサッカーは見られません。イタリア型のリアクションです。クライフが嫌いなアンチフットボールです。オランダはワールドカップに勝つために戦術変更しました。スペインに勝つために変更したと思っていたのですが、いつの間にかワールドカップを獲るために変えちゃいました。ワールドカップ予選は、違う戦術でした。戦う相手のレベルが違うからその戦術をとった。ワールドカップでは、その戦術は負ける危険を伴うからリアクションを採用した。オランダ国内には今回の戦術に対して批判が多いでしょう。国のスタイルを捨てたと。特にクライフはうるさいでしょうね。優勝しなかったらきっと大変です。その時、ファンハールはブラジルから直行マンチェスターですね。
ドイツVSフランスのレポートが、オランダのことになってしまいました。国のスタイルも他国のスタイルも何でも出来るそれが強い国ですね。
Qファイナルのメインイベント、セレソンVSコロンビアが始まります。ブレイクしたハメス・ロドリゲスが、セレソンの前で力を出せるか楽しみです。伝統的な南米スタイルのコロンビアとリアクションのセレソン、ユニフォームを逆にしたら、その国のスタイルになります。前置きはこの辺にして、予想しておきます。3-1で本当のセレソンが勝ちます。